~~~はじめに~~~

         「被差別部落」…皆さんはこの言葉を聞いてどう思われますか?
私が、このブログを始めることにしたのは、職場で「○○地区は危ない」などと
“心無い会話”が聞こえてきたからでした。それも複数の方から…。政策的には、約150年前に「解放」されたはずの被差別部落ですが、職場だけではなく、インターネットやパルプマガジン(低俗雑誌)などで、今尚、多くの差別があることを実感します。被差別部落出身の妻と結婚し、部落の暮らしを知る中で「部落の良さや暖かさ」を皆さんに伝えたいと思います。

2017年6月13日火曜日

江戸時代の牢屋を訪ねて・京都役人村:その2/見て記行って記被差別歩記-5

ここで、先に述べた「ある別件の調査」について触れておこう。

それは、今から7年前のことだ。
風光明媚で長閑なこの山村(京都市京北)に、突如としてある騒動が持ち上がった。

その日は休みだったので、普段ならあまり見ることがない
夕方のニュース番組を見ていた時のことだ。

「ニュースゆう」
この番組は、恐らく関西ローカルであろう。
その中の“ウラドリ”と言うコーナーは、関西で事件にならずとも問題になっていることや、
若しくは、これから事件になりうる問題をクローズアップして追跡するコーナーで、
私も、過去に何度か目にしているが、中々興味深い良コーナーである。

この日のテーマは『長すぎる!大音量のサイレンに困惑する住民たち』。
以下、番組ホームページから引用する。

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2010/09/17 Friday 放送
長すぎる!大音量のサイレンに困惑する住民たち
京都市内のある街で今、大音量のサイレンが問題になっている。
その正体は何なのか、ウラドリ取材班が調べてみると、そこには複雑な事情が絡み合っていた。

■1日に何回も響き渡る、サイレンのごう音

京都市右京区京北。緑が多い、のどかな場所に到着した取材班の耳に入ってきたのは、
地区内一帯に響き渡る大音量のサイレンだった。
住民によると、近くの鉱山で発破作業があるため、予告の警報としてサイレンが鳴るという。
しかし、取材班が耳にしたサイレンの音は10分間、一向に鳴り止まなかった。

その時、「ボーン!」という発破の爆発音が・・・。取材班は音がする場所へと向かったが、
その途中で再び大きなサイレンが鳴り始めた。
音の大きさを機械で計測してみると、105デシベルを記録。
これは電車が高架を通過した時の高架下の音と同等の音量だ。
サイレンを鳴らす警報機のすぐそばには、府立北桑田高校があり、
一番近い校舎までの距離は、わずか100メートルしかない。
同校の生徒たちは「夏休み入る前からずっと鳴っている。授業中も関係なく鳴る」と話す。

地元関係者によると、サイレンが鳴り出したのは、7月13日。
それから16日までの4日間、断続的に鳴ったという。
高校が夏休みに入ると、発破とサイレンはいったん止むが、
夏休みが明けた始業式の日から再び鳴り始める。しかも回数はぐっと増え、
長い時で15分間、1日11回も鳴る日があったという。
高校側も突然、鳴り出した音に困り果てていた。
同校の眞里谷隆司校長は「窓を閉めないと、音がうるさすぎて授業にならない」と話す。
3年生はこれから受験シーズンに向かうので、
およそ200万円かけて防音ガラスを設置することを決めた。

地域を不安にさせている音の正体には「マンガン鉱山」が深く関係していた。
実は、丹波地方は戦前から戦後にかけて、鉄の耐久性を高める鉱物「マンガン」
の採掘が盛んな地域だった。戦後、その需要は激減し、ほとんどの鉱山が閉山したが、
この一帯は今もマンガンの採掘場として残っていたのだ。
取材班が調べてみると、周辺には鉱物を掘る権利「鉱業権」が設定されていた。
鉱業法では、採掘現場は公共施設など建物から50メートル離れなければならない。
今回は一番近い高校の校舎で100メートルの距離なので違法ではない。

では、あの長いサイレンの音には問題がないのだろうか。
騒音問題を管轄する京都市環境指導課の臼井保課長は
「サイレンによる音の規制は騒音規制法、および府の条例の対象外。
法的な根拠が無いので、やめていただくような指導まではしにくい」と話す。
サイレンはそもそも、危険を周知、警告するためのものなので、
音の長さや大きさは独自の判断にゆだねられているのだ。

鉱山を指導、監督する経済産業省の鉱山保安課・小西行雄課長は
「地元の方から、『突然の発破でびっくりする』という苦情があったので、
発破の事前予告のためのサイレンを鳴らすようにと指導した」という。
つまり、サイレンが鳴る前は発破だけが何度も繰り返されていたので、国が指導したところ、
業者はサイレンを鳴らすようになったというのだ。しかし、問題はその長さ。
小西課長は「まさか、こんな長い時間鳴らすとは予想していなかった」と話す。
国は時間を短くするよう電話で指導したが、業者は応じなかったという。
いずれも法的には何ら問題はないが、せめてサイレンの音を短くすることはできないのだろうか。取材班は、採掘業者に直接話を聞きに行った!

記者「10分〜15分、果たしてこれぐらいの時間を鳴らす必要があるのか?」
業者「よく聞こえるように鳴らしている。規定はないし、うちにも鉱業権がある」
記者「例えば、警報の鳴る時間をもう少し短くするとか、配慮しようという気持ちは?」
業者「夜に鉱業をやらないで、昼間にやって配慮しているつもりやけど」
記者「我慢しろと?」
業者「我慢してもらうか、学校を潰してもらってほかに移転してもらうよりない」

あくまで「権利だ」と主張する業者。話を進めると、過去に警察の不当な捜査にあったことや、
今回の行政の対応に不満があることがわかった。

業者の鉱業権は府立高校の敷地にもあるが、法律で50メートル以内に建物がある場合は、
所有者らの許可が必要になり、事業ができない。
このため、京都府に賠償を求めていたが、府は「鉱業権の設定と土地所有の関係は無関係」ということで、話し合いは物別れに終わったという。
業者は「周辺地域と話し合う余地はあるが、地下資源のためにやっているので、
今後もサイレンを鳴らす」と話す。

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ざっと。このような内容だが、番組では、その時のサイレンや困惑する住民、何より、
何の罪もない北桑田高校の生徒達の「気の毒な」様子がつぶさに写しだされていた。

さて、私がこの番組を見た時の感想であるが、一言「ひどい!!」であった。
私欲のためとしか言いようのないこのような報復は、非常に醜くく愚かである。

しかし、私の中の問題はその先にあった。
この放送後しばらくして、件の採掘場は、「丹波マンガン記念館」の館長を務める
李氏が経営する採掘場だということを知ったからだった。


【その3へつづく】
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