~~~はじめに~~~

         「被差別部落」…皆さんはこの言葉を聞いてどう思われますか?
私が、このブログを始めることにしたのは、職場で「○○地区は危ない」などと
“心無い会話”が聞こえてきたからでした。それも複数の方から…。政策的には、約150年前に「解放」されたはずの被差別部落ですが、職場だけではなく、インターネットやパルプマガジン(低俗雑誌)などで、今尚、多くの差別があることを実感します。被差別部落出身の妻と結婚し、部落の暮らしを知る中で「部落の良さや暖かさ」を皆さんに伝えたいと思います。

2014年3月10日月曜日

部落とテレビ

今日は、生い立ち編から少し離れて、
テレビのお話をしたいと思います。
毎週、日曜日の朝には「遠くへ行きたい」を見るのが、
出勤前の習慣になっています。
「遠くへ行きたい」といえば、長寿旅番組で、
皆様も良く知っておられると思いますが、
この番組中で、“部落”が取り上げられていました。

ある俳優さんが、「太鼓製造店とその太鼓を使った
地域の伝統芸能を紹介する」という企画でした。
地域の人が集まり、太鼓の練習をする際、
太鼓屋さんの主人が持ってきたのが「さいぼし」。
番組中では、主人は「干し肉」と紹介していました。

太鼓作りは、部落の伝統的な産業です。
今も昔も、国内の皮革業と部落とは
切って切れないほど密接な関係を持っており、
全国各地に、皮革部落が存在しております。
その中で、出来上がった皮革で太鼓を作る事が、
部落の伝統として綿々と受け継がれてきました。

現在では「鬼太鼓座」や「鼓童」と
いった太鼓集団も国内外で大きな評価を得てるように、
日本人にとって太鼓は、最も身近な楽器の一つです。

太鼓つながりで話は変わりますが、
平日の朝は、子どもとチャンネル争いです。
子供は小学生と園児ですので、NHK教育の
子供番組が見たいのです、しかし、私はニュースが見たい!
それで、最初は子供相手にケンカ状態でしたが、
最終的には、私が折れて子供番組を見るようになったのですが、
これが、中々面白い!!。
番組によっては、我々大人も勉強になる番組もあります。

その中で、「みいつけた」と云う番組があります。
コッシーと云うしゃべる椅子とスイちゃん(逆読みするとイスちゃん)
が主人公の、イスをフューチャーした番組です。
番組中は、色々なイスが擬人化されて出てくるのですが、
なぜ、コンセプトがイスなのかは、番組を見ていても
全く分かりませんが・・・?
ちなみに、コッシーの声はサバンナの高橋君です。

この番組中の一つのコーナーで、
「できてく」というコーナーがあり、
色々な商品の製造現場を見せる“工場見学”コーナーが
あるのですが、このコーナーで「太鼓作り」が
放送されていました。

お子様がおられる方々なら、繰り返し放送されているので
ご覧になった方もおられると思います。
場所は、江戸時代には全国の部落から
出来上がった皮革が集まる一大集積地です。
現在は、部落内も改良住宅、しかも、かなり高層で大規模な
ものが沢山立ち並び、皮革業も収縮の傾向にあるようですが、
それでも、綿々と伝統を守っておられる方々もたくさんおられます。

この番組内では、太鼓作りや皮革製造に関する
大変興味深い工程が、短く、しかもわかりやすく
編集されており、どれも非常に貴重な光景であります。

又、関西ローカルでしょうが、「よーいドン」と言う
朝の情報番組でも、履物名産地(履物も部落の重要な伝統産業です)にて
飛び込み取材を行っていました。

このように、最近はいろいろな番組で「部落」が取り上げられるように
なってきました。
一昔前は、部落物といえば、解放同盟がキッチリ監修した
啓発番組や差別の現状を伝えるドキュメンタリーが主でしたが、
テレビ業界も、随分と変わったものです。
もちろん、「変わった」のも良い方向に変わってきたのです。
気軽にテレビが部落内に入り取材を行い、番組として放送される。
この場面だけ見れば、そこには「差別」は存在いたしません。
かつては、差別用語や差別的表現(いわゆる放送事故)を放送しようなら、
即刻糾弾という事で、テレビ局も及び腰になっていたのでしょうね。
アンタッチャブルな存在から、気軽に取材に訪れる、開かれた存在へ・・・
テレビの影響力なら、部落差別をなくすための
一つの要因になるかもしれませんね。

部落を皆さんに知ってもらいたい!
このブログを、多くの方に見てほしい。そして、
部落を知ってほしい。それが、差別をなくす早道だから・・・


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