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さて、被差別部落と暴力団:その1の続きです。
「まだ残る日本の三大差別」と題されたに項は、
在日朝鮮・韓国人として、又、ヤクザとして「暴力団対策法」に
よって差別されているという高山登久太郎氏 の
心情が綴られているのです。
氏は、この中で部落問題についても言及しております。
その一節を紹介しましょう。
「 出生で差別されることは、差別される者にとっては
言いようのない憤りがあるはずだ。(中略)朝鮮、
韓国、同和出身者がヤクザ社会にはいる動機は、
大方はこのような理由が多い」
「関西の大きな部落と言われるところには必ずと言って
よいほど大親分の事務所があったが、
今でも残っているところがある(地区名の為、中略)
その他市町村も親方、親分と言われる人は
ほとんど地域の部落出身者だ。」
私は、ヤクザではありませんので、詳しい内情は
分かりませんが、高山氏が書いている事に
おおむね間違いはないと思います。
ヤクザが反社会的勢力であり、主に法律に反した活動
(シノギ)を行う事によって一般社会に害をなすことは
紛れも無い事実であります。
ただ、氏が言われるように、差別があるが上に
ヤクザに成るという図式も又、事実であろうかと思いますし、
一般社会から取り残された
彼らの重要な受け皿であったことも事実です。
これ以降は、私の持論ではありますが、
部落民がヤクザ社会に入るのは、
「ごく自然のこと」ではなかったかと考えます。
生まれた時から近くにヤクザの組があって、
周りの大人達もヤクザが多い。
ヤクザではない人たちも、土木業や運輸業なんかで
ヤクザとの関わりが大きいわけです。
それに加えて、劣悪な生活環境と
十分な教育が受けられていない現実がありましたが、
これらは、どちらも“ヤクザになること”に対しては
プラス要因でありました。
在日韓国・朝鮮人の場合は、幾分違っていたでしょう。
彼らは、戦後「戦勝国民」と言う事で
虐げられてきたこれまでの鬱憤を晴らすかのように
徒党を組んで暴れまわった。
俗に三国人と言われるのですが、
これには、警察機関も手を焼いていたようです。
終戦の混乱もあり、当時の警察は相当警察力も弱っており、
三国人が警察署を襲撃すると言う事態も起きています。
困った警察は、ヤクザに応援を頼むのです。
今では考えられないことですが、
当時は、三国人の愚連隊に対向するために、
ヤクザや右翼団体が警察と一体になって事にあたっていました。
警察官がヤクザの親分に頭を下げていた時代もあったのです。
そして、全国各地で暴れまわっていた三国人たちも、
やはり、ヤクザの組織力にはかなわなかったのでしょう。
やがて、愚連隊は次々に
ヤクザに取り込まれていく事になったのです。
ただ、同和対策が施されて生活環境も向上し、
働き口も確保されてくる昭和50年代位からは、
ヤクザへの加入も少なくなってきたのではと考えます。
先にも記した様に、
ヤクザが反社会的勢力であり、一般住民の脅威に
なっているのは事実でありますが、
それと同時に、長きに渡り部落民の重要な
受け皿の一つであったことも、紛れも無い事実なのです。
又、現在は「ヤクザには部落民が多い」と言うことは、
一概には言えない事も、再度付け加えておきます。
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